2005.6

<庭野すみれのなんでもウオッチング>
 柏駅東口のエキサイトビジョン                 迫力の大型画面で柏の魅力をさらにアップ
(記)庭野すみれ

 夕暮れ時ともなると、どこからともなく若者たちがやってきて、ギターをかき鳴らし ながら思い思いに歌い始める。いつの間にかそこかしこに人の輪ができる。そんな柏 駅東口のダブルデッキは大勢の人が行き交い、一日中活気に満ちている。

それぞれが、仕事、買い物、食事、映画、コンサートなど、向かう先もいろいろ。時 間帯によってもさまざまな顔を見せる刺激的な空間だ。最近ここを通るたびに目に飛 び込んでくるのが、スカイプラザの壁面に設置された大型画面・エキサイトビジョン である。

柏駅東口正面のスカイプラザ

広告メディアの一つには違いないが、いったいあの迫力ある画面はどこでつくられ、 どこから送られてくるのだろうという素朴な疑問が頭をよぎり、さっそく調べてみる ことに。その結果、発信元は東京のバイス株式会社とわかった。

画面の構成は、クライアント(広告主)からの素材テープをもとにつくられており、 朝の通勤通学時、昼間の買い物タイム、夕方から夜9時半までの3部構成になってい る。たとえば朝からふさわしくない映像が流れたりしないよう、また騒音にならない よう音量も時に応じて調整されているという。

EXCITE VISION 
また、インターネットやケータイでエキサイトシティにアクセスす れば、もっと詳しい情報がえられる。たとえば、「街のカリスマアーティスト」の発 掘をねらって、全国の大型ビジョンが共同開催するMECAグランプリの詳しい応募情報 なども知ることができる。

柏駅の乗降客数は、一日平均48万人ともいわれ千葉県一を誇っている。商圏人口は なんと17市9町村で233万人にのぼり、年々成長を遂げるばかり。とくに若い世 代から熱い支持を受け、ちまたでは「千葉の渋谷」とか「東の渋谷」とか呼ばれてい る。

夕暮れどき、人待ち顔にダブルデッキにたたずめば、まるで映画の主人公のような気分に。 エキサイトビジョンでさらにグレードアップした柏の街ならではのシーンだ。そ う言えば、いつだったかドラマのなかで大型ビジョンを使って恋人に愛を告白してい たっけ。

音と映像によるアプローチに現代人は敏感に反応する。広告だけに限らず、役所から のお知らせや、本の売れすじ、映画や音楽の人気ランキング、レイソルタイムなども 放映されており、待ち合わせの時間も退屈しない。

いまやエキサイトビジョンは元気な街の象徴である。ダブルデッキには子供たちに人 気のそごうデパートの<からくり時計>もあり、通るたびに気持ちがハイになるエキ サイトスポットである。